Astroの設定
プロジェクトにastro.config.mjs
ファイルを追加することで、Astroの動作をカスタマイズできます。これはAstroプロジェクトではよく使われるファイルで、公式のサンプルテンプレートやテーマはすべて、デフォルトでこのファイルを含んでいます。
Astroの設定ファイル
セクションタイトル: Astroの設定ファイル有効なAstro設定ファイルは、default
エクスポートを使用して、設定をエクスポートします。defineConfig
ヘルパーを用いるのがおすすめです。
defineConfig()
を使うと、IDEで自動的にタイプヒントを表示できるのでおすすめですが、これはオプションです。最低限必要で、有効な設定ファイルは次のようなものです。
サポートされている設定ファイルの種類
セクションタイトル: サポートされている設定ファイルの種類Astroは、JavaScriptの設定ファイルとして、astro.config.js
、astro.config.mjs
、astro.config.cjs
、astro.config.ts
という複数のファイル形式をサポートしています。多くの場合は.mjs
を、設定ファイルをTypeScriptで記述する場合は.ts
を使用することをおすすめします。
TypeScriptの設定ファイルの読み込みは、tsm
を使って処理され、プロジェクトのtsconfigのオプションを尊重します。
設定ファイルの指定
セクションタイトル: 設定ファイルの指定Astroは、プロジェクトルート内にあるastro.config.mjs
という名前の設定ファイルを自動的に使用しようとします。プロジェクトルートに設定ファイルがない場合、Astroのデフォルトのオプションが使用されます。
--config
フラグを使用して、使用する設定ファイルを明示的に設定できます。このCLIフラグは、常にastro
コマンドを実行した現在の作業ディレクトリから相対パスで指定されます。
設定のインテリセンス
セクションタイトル: 設定のインテリセンスAstroでは、設定ファイルにdefineConfig()
ヘルパーを使用することをおすすめします。defineConfig()
はIDEに自動的にインテリセンスを提供します。VSCodeのようなエディタは、設定ファイルがTypeScriptで書かれていなくても、AstroのTypeScriptの型定義を読み込んで、自動的にjsdocの型ヒントを提供してくれます。
また、以下のJSDoc記法を用いてVSCodeに手動で型定義を提供できます。
相対ファイルの参照
セクションタイトル: 相対ファイルの参照root
または--root
フラグで相対パスを指定すると、astro
コマンドを実行した現在の作業ディレクトリを起点として、指定した相対パスを解決します。
Astroは、他のすべての相対ファイルおよび相対ディレクトリを、プロジェクトルートからの相対パスとして解決します。
設定ファイルから相対的にファイルやディレクトリを参照するには、import.meta.url
を使用します(common.jsのastro.config.cjs
ファイルを記述する場合を除きます)。
import.meta.env
やimport.meta.glob
など、Vite固有のimport.meta
プロパティは設定ファイルからはアクセスできません。こうしたユースケースについてはdotenvやfast-globなどの代替手段をおすすめします。さらに、tsconfigのパスエイリアスは解決されません。このファイル内では、モジュールのインポートには相対パスを使用してください。
出力するファイル名のカスタマイズ
セクションタイトル: 出力するファイル名のカスタマイズインポートしたJavaScriptやCSSファイルなど、Astroが処理するコードについては、astro.config.*
ファイルのvite.build.rollupOptions
でentryFileNames
、chunkFileNames
、assetFileNames
を用いて出力するファイル名をカスタマイズできます。
これは、広告ブロッカーの影響を受ける可能性のある名前のスクリプト(たとえばads.js
やgoogle-tag-manager.js
)がある場合に役に立ちます。
環境変数
セクションタイトル: 環境変数Astroは他のファイルをロードする前に設定ファイルを評価します。そのため、.env
ファイルによってセットされた環境変数を取得するためにimport.meta.env
は使えません。
設定ファイルの中でprocess.env
を使用して、CLIによりセットされたものなど、その他の環境変数の取得は可能です。
また、ViteのloadEnv
ヘルパーを使用して、.env
ファイルを手動でロードすることもできます。
pnpm
では、プロジェクトに直接インストールされていないモジュールをインポートできません。pnpm
を使用している場合は、loadEnv
ヘルパーを使用するためにvite
をインストールする必要があります。